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ツアーレポート:地球全体をひとつの自然のエネルギーとして見るー伝統治療医アムチの世界観に学ぶ

更新日:13 時間前

9月1日~9日まで、ナマケモノ倶楽部とジュレー・ラダック共催で、「"懐かしい未来"の故郷で、豊かな自然と文化の未来をみつける旅」を開催しました(ツアー詳細はこちら)。

数回に分けて、旅の日記と、貴重なインタビューなどをこの「ナマケモノしんぶん」でシェアしていきます。私たちが実際に目でみて、村に身を置き、人々の話から感じた学び・気づきをみなさんが受け取り、これからのローカリゼーション運動の知のツールとして活用いただければ幸いです。(事務局)

4日目


アムチに脈診してもらう、高山病が長引き本調子でない参加者(右)
アムチに脈診してもらう、高山病が長引き本調子でない参加者(右)

左/アムチ宅でのインタビュー。気さくなおじさまでした。

右/診察室の両側には薬草の瓶が整頓されていた。1週間前の豪雨で雨漏りしてしまったとのこと。

 

シャラー村に伝統治療医「アムチ」を訪ねる


 2025年9月4日、私は1人の伝統治療医「アムチ」出会った。年齢は66歳。代々この地で人々を癒やしてきた家系の27代目だという。ラダック王朝の時代から続くというその歴史の重みを、彼の深く刻まれたしわと、真剣な眼差しが物語っていた。


 彼は幼いころから祖父に導かれ、日常の暮らしの中で治療の心を学んだという。彼の本格的な修行の期間は6年。チベット伝統医療の厳しい教えのもとで、体と心、そして自然の関わりを深く学んだそうだ。


 かつて「アムチ」は、王や貴族を治療する尊い存在だった。しかし時代の流れの中で、その地位は一時失われたという。それでも今、伝統医療は再び復活の兆しを見せている。インドの病院にもアムチが配置され、レーの総合病院でもその姿が見られるそうだ。


「アムチ」の印象的な言葉がある。


「伝統医療とは、地球全体をひとつの自然のエネルギーとして見ることです。春、夏、秋、冬――それぞれの季節に病があります。体のバランスが崩れると病になる。だからこそ、正しい生活習慣が何より大事なのです」


 そして、「食事と生活習慣がすべての基本。そして、自分の人生の倫理感を大切にすることが大事」と語った。


 彼の診察は、西洋医学とはまるで違った。両手の指先で脈をとり、臓器の動きを感じ取る。患者の目の色、顔の表情を見つめながら、心と身体の調和を探っていく。それはまるで、大地と繋がり祈るような時間だった。(まさよ)

<フォトアルバム>

パラダイス・シェー発、スタクナ・ゴンパを経て、ホームステイ先のシャラー村へ


ようやくお日様が。パラダイス・シェーとしばしのお別れ。
ようやくお日様が。パラダイス・シェーとしばしのお別れ。

左/スタクナ・ゴンパ(僧院) 右/僧院の中に祀られる釈迦像や仏絵


僧院でしばしメディテーション、そしてスカルマさんの説明を聞く
僧院でしばしメディテーション、そしてスカルマさんの説明を聞く
インダス川をのぞむ橋とたなびく祈祷旗
インダス川をのぞむ橋とたなびく祈祷旗

午後、シャラ―村にて、伝統治療医「アムチ」へのインタビュー、水車小屋見学

夜は2グループにわかれてホストファミリー宅で夕食。


シャラー村
シャラー村
収穫作業にいそしむ村人
収穫作業にいそしむ村人


ホストファミリーと大麦をつかった「すいとん」づくりを体験


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ちょうど年に一度の法要「プジャ」にあたり、3人の僧侶がホストファミリー宅に滞在、儀式の準備に追われていた

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