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レイジーマン・コーヒー物語 その3
蘇る伝統的な世界観 「トウモロコシの代わりにコーヒーを」というスウェたちの呼びかけに込められた深い意味を理解するために、ここで改めて、働き者だったジョニが、自らを“レイジーマン(なまけ者)”と呼ぶようになるまでの経緯を、振り返ってみたい。疫病と麻薬禍によって村落共同体や親族ネットワークといったカレン社会の基盤が揺らいだ危機の時代に、たびたび孤独と絶望の淵に立たされた少年ジョニにとって、伝統的な生活を守りながら細々と質素に生きる老人たちとの交流こそが生命線だった。そこで得た温もりを糧にするかのようにして、彼は自分を支え、懸命に働いた。 1970年代に北部タイで始まった国連の開発プログラムやロイヤル・プロジェクトに、ジョニも当初は希望を見出していた。このプロジェクトには二つの大きな狙いがあったといえそうだ。一つは、麻薬のためのケシ栽培を根絶すること。もう一つは、カレンをはじめとする少数民族による伝統的な“移動型焼畑”をやめさせること。これらの目的を、稲作と換金作物を組み合わせた近代的農業への転換によって成し遂げようというのである。...
信一 辻
1月17日


レイジーマン・コーヒー物語 その2
“森”の庭とレイジーマン・カフェ ノンタオ村には10数回訪れている。そのうち数回は、撮影のために映像カメラマンの友人と一緒に滞在した。ジョニとスウェへのインタビューを軸に、「レイジーマン」という思想と生き方を描く映像作品をDVDブック『レイジーマン物語』として仕上げた。 ノンタオでは、ほとんどの場合、ジョニとその一族の本家に泊まらせてもらう。最初のうちはジョニ夫妻が住む母屋だったが、ここのところはずっと、裏庭の奥にある木と竹づくりの離れの二階の一部屋に寝泊まりしている。その庭のさらに奥に建てられた土づくりの家にスウェの四人家族が暮らしている。 裏庭と言うとあなたは何を想像するだろう。この庭は“森”なのである。これを説明するのはちょっと大変だ。それは、木の実、果実、野菜などの食用ばかりでなく、建材や道具の素材となる蔓や竹類、薬用植物に至るまで、80種に及ぶ有用植物が、低いものから高いものまで幾層にも重なるからなる森のような庭なのだ。日本人の目には、庭というよりはジャングルに見える。 その森の中のあちこちにコーヒーの木が植わっている。母
信一 辻
1月8日


<2026参加店MAP>大地再生チョコレート&コーヒー
全国各地で、大地再生(リジェネラティブ)&ローカル!のメッセージを一緒に広げていく仲間たちを紹介します!(順不同、1/8更新) >>「大地再生チョコレート&コーヒー」詳細は こちら <九州> SAKIの台所(福岡・久留米市): Instagram 森のてらこや(福岡・福岡市): ふじいもんが地域のマルシェやイベントでオーガニックコーヒー屋として出店しています。ぜひ会いにきてください。 Instagram Food Nora(長崎・川棚町): 海の目の前にある小さなインドカレー屋さん。ときどきギャラリーやイベントも開きます。大前海水浴場の中で、オフシーズンのみ、静かな海で週に4日間ほどOPENしています。冬休みをとるきまぐれなカレー屋です。 Instagram <山陰> ちぃたね屋(鳥取・八頭町): 空山ポニー牧場で毎月開催される「ちぃさなホンモノ市」での出店。ぜひお気軽にお立ち寄りください。 Instagram <四国> ふろむあーす&OHANA(愛媛・大三島): フェアトレード&エコロジー、オーガニック、ピースをテーマにしたセレクトシ

ナマケモノ事務局
1月8日


レイジーマン・コーヒー物語 その1
今年こそ、世界の情勢がよりよい方向に動き始めるか、という期待をあざ笑うかのように、トランプ率いる米軍がベネズエラに侵攻した。昔、ピースボートに乗ってベネズエラに立ち寄り、マラカイボ油田の見学に行って、現地の環境活動家から話をうかがったこと、またさらに昔、ボストンの学生寮でベネズエラ出身の若者たちと親しくなったことなどを思い出した。さらに、トランプが次の標的として名指して脅しをかけている周辺国、メキシコ、コロンビア、ブラジルなどに住む友人知人たちのことを思った。 ぼくたちはなんと劣悪で野蛮な侵略者の姿を目の当たりにしているのだろう。悪い夢でも見ているようだ。しかし、一方で、今起こっていることには何も目新しいことはなく、これまでずっと続いてきたことの、よりあけすけな表現にすぎないとも思える。ベネズエラで起こったことが、パレスチナ、シリア、イラク、アフガニスタン、チリをはじめとしたこの数十年の悲劇、そしてそれらを常に引き起こしてきた帝国主義的プロジェクトと重なる・・・ 言いたいこと、言わなければならないこと、考えたいこと、考えねばならないことはたくさん
信一 辻
1月6日


冬至のキャンドルナイト:大地の再生を祈り、祝う
明日は冬至。北半球で最も日の短い日。特に北ヨーロッパでは、太古の昔から、それは衰えて死に向かっていた太陽が、またその日を境に蘇っていく日、つまり、太陽の死と再生、自然界のリジェネレーションを祈り、また祝う祭りの日だったのである。クリスマスの原型だとも言われる。 冬至と言えば、ぼくにとってはキャンドルナイト。2001年の夏至の日にぼくと仲間たちが始めた暗闇ナイトは間もなくキャンドルナイトとなり、2003年にはさまざまな団体や個人とつながって、「100万人のキャンドルナイト」へと成長し、その年の夏至にはある調査による500万人の人が参加してくれたという。 明日冬至の夜、ぼくたちはイベントを行う。文字通りの「電気を消してスローな夜を」とはいかないが、ま、そこは自分に寛大であろう。何しろ、新刊『リジェネレーター 土に恋する大地再生者たち』(辻信一訳、ゆっくり堂刊)の出版を記念するリジェネレーションの集いなのだから。 次に読んでいただくのは、2006年に西日本新聞にぼくが書いたキャンドルナイトについての記事。その次は、2003年に仲間たちとつくったばかり

辻信一
2025年12月21日
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