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知をいのちの世界に呼び戻そう ヘレナの言葉
前回に続いて、AIについて考えたい。いやもうこれからは、何を考えるにも、AIの存在を意識することなしに、ということが難しくなるだろう。 前回も触れたように、海外でAIに対する抵抗運動が盛んになっている。それに比べて、日本における抵抗感のなさがかえって不気味なくらいだ。 8月9日の新聞記事(朝日新聞)の見出しにはこうあった。「若者に反AI感情のうねり 止まらぬ開発競争、ブームの震源地で何が」。そこにはこう書かれている。 「米調査会社ギャラップのZ世代を対象とした調査で、この1年間でAIに対する前向きな感情は減り、「怒り」を抱いている割合が大幅に増えた。仕事で「AIのリスクはメリットを上回る」と答えた割合が、その逆の3倍を超えている」 「Stop the AI Race(AI競争を止めろ)」という名の組織を立ち上げた元AI研究者のマイケル・トラッジ(30)によれば、競争で敗れる恐怖から、AI企業は「ブレーキの壊れた車」のように開発スピードを上げ続けている。デモの先頭に立つ彼は、「安全性が確保できるまで開発競争を一時的に止めることを」を求めているという
信一 辻
9月3日


スローダウン AI
再刊されるガンディーの本に寄稿することを頼まれたぼくは、8月半ばからこの二週間ほど、関連する書物を読み直したりしながら、久しぶりにガンディー・ワールドに浸っていた。 8月15日、日本は終戦から81年、インドは独立から79年。すべてのルピー紙幣に刷り込まれてしまっているガンディー翁の顔を思い浮かべた。 翌16日。朝刊一面の記事には、ニューヨークの街角に掲げられた大きな看板広告の写真が添えられている。そこには「STOP HIRING HUMANS(人間を雇うのをやめよう)」の見出し、その下に人間(?)の女性(?)の顔、さらにその下に新手のA Iツールの名前と社名が書かれている。「あなたの職務 撤廃されます」と題されたこの記事には、米国のI T大手で進む人員削減の具体例が並んでいる(朝日新聞)。A Iが人間から職を奪うというのはもはや目新しい話ではない。I L O(国際労働機関)も、世界の労働の4分の1がA Iに変わる可能性があると報告している。それにしても、「人間を雇うのをやめよう」という一文の主語は一体誰なのか? 誰(何)が誰(何)に向けて、こ
信一 辻
8月29日


ラダックからただいま。そしてローカリゼーション
ラダックから帰ってきた。空港に着陸した時には雨が降っていた。地面が雨で濡れて光っている様子が、何か珍しいものに見えた。そして鼻腔に雨の匂いが満ちるのに感動を覚えた。これがぼくの生まれ育った場所、“水のくに”なんだ、という感慨。そして、つい昨日までいたラダックで身体全体が感じていた渇きの感覚を思い出す。そして、砂漠のような岩と砂礫でほとんどが茶色い風景の中でも、勢いよく流れ下る雪解け水のきらめきに魅了される自分がいた。遊牧地ではその流れの朗らかな音に合わせて、人間たちが、山羊や羊や馬たちが、バーラル(ブルーシープ)や野ウサギなどの野生動物が、鳥たちが踊るように動いているようだった。そう、水こそがこの世界の本質だ。神だ。水を真ん中に、すべてを考え直さなければいけない。 日本からのツアーはぼくも含めて総勢9名。シェイをベースに、シャラー、キュンギャムなどの村を訪ね、アムチ(伝統医療師)、ラマ(女性シャーマン)に面会、いくつかの仏教寺院にもお参りした。まだまだ寒い初春のラダックで、標高4500メートルのツォモリリ湖、4600メートルを越えるコルゾクの
信一 辻
5月28日


ここに日本の将来がかかっている 石木ダムの見直しを
去る2月8日の衆院選挙の結果は、ぼくにとっては悪夢のようなものだった(ああ、宇宙塵、きみはこの結果が見たくなくてさっさと逝ってしまったの!?と問うぼくに、彼はニタリと笑って、「あとは任せるよ」と言った、という気がした)が、実はぼくの心をわずかに慰めてくれたのは、同日に行われた長崎県知事選挙の結果だった。 60年前からのダム建設のために蛍舞う美しい里山と、そこに住み続けることを望む人々の住む13軒の家々を水の底に沈めてしまうため、近々、行政代執行を強行するという決意を固めた現職知事(当時)に対して、計画の見直しや再検証をも厭わないと、匂わせる対抗馬が勝利したのだ。(選挙結果を喜ぶことに不慣れなぼくよ!) ぼくと友人たちは、「緊急声明」を発し、石木ダム計画見直しを公約するよう候補者たちに訴え、公約する候補に投票するよう、長崎県の有権者に訴えた。この運動がどれくらい効果があったかは定かではないが、埋もれかけていた石木ダム問題を争点化することには、ある程度役立ったらしい。勝利した平田氏は知事となった。ダム推進の自分の立場は変わらない、と知事就任後も言って
信一 辻
3月12日
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