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香りと視覚、旅の記憶~2026.02北部タイツアー、テーマ別日記 小野寺知子

21 時間前
読了時間: 5分

ナマケモノ俱楽部では、「リジェネラティブ&ローカル・ツアーin 北部タイ」で、2026年2月18日~23日に、カレン民族のコミュニティを訪れました。自給的な暮らしを営む人びとの日常を体験させていただきながら、アグロフォレストリーについて、循環型伝統農業について、先住民族の若い世代がとりくむローカルビジネスについて、五感で学ぶフィールドワークの旅です。


頭だけでなく、身体、心を「今、ここ」に置き、現地の自然や人びとと共に時間を過ごしながら得た、かけがえのない学び遊びの時間を、ツアーに参加したメンバーたちが分担して報告レポートにまとめました。連載形式で紹介していきます。


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 「香りと視覚、旅の記憶」

小野寺知子

 


アグロフォレストリーとは何かを探る旅は、タイの国花であるゴールデンシャワーからの洗礼を受けスタートしました。ゴールデンシャワーとは、黄色い花が藤のように垂れ下がり、黄色いシャワーが降り注ぐように見えることからその名がついたそうです。大樹を皆で見上げたその姿は、まるでこれからの旅を見守っているようでした。


 

他にも、仏教大国であるタイでは、仏教の三大聖樹(三大聖木)である「無憂樹(ムユウジュ)」、「印度菩提樹(インドボダイジュ)」、「沙羅双樹(サラソウジュ)」をよく見かけました。伝記では、お釈迦様が無憂樹の下で誕生し、菩提樹の下で悟りを開き、沙羅双樹の下で入滅されたと伝えられています。沙羅双樹に関しては、タイでは代替木として、ホウガンノキがよく植えられているそうです。

 

タイという、仏教、キリスト教、アミニズムの入り混じった宗教観の中で、植物がどのような役割を果たしているのかを探っていきたいと思います。

 

 

パカ・コーヒーのシンボルツリー

 

 

パカ・コーヒーの正面にはシンボルツリーとして大きなライチの仲間の木が植っています。ここでは、カレン族で伝統的に行われている焼畑農業についての説明がありました。根粒菌の大切さ、木を切り倒して森林破壊を行なっている訳ではなく、根と種は残っているので翌年以降には二次林として再び森へと戻っていく循環農法であること。

 

はカレン族の中でももっとも大切な植物で、他にもトウガラシ、シカクマメ、オクラ、ゴマ、ヘビウリ、カボチャ、タロイモ、ショウガ科の植物などの食用植物の他にも、マリーゴールドやケイトウ、カレンバジルなどや献花、儀式、薬用、草木染め、ハーブ、オスとメスとに分かれている種などなど、多様な目的 を持つ100種以上の種をまいており、シードバンクとしての役割を果たしているということでした。

 

 


ドイチャン・パペ村の山中

 

 

コンロンカ、ラン、セネギレラ、ノボタン科の植物、夕方に甘い匂いを放っていたrothmannia sootepensis などを見ることができました。


山中で見かけたBauhinia aureifoliaに似た種

 

他にも、村ではミカンの仲間の花が咲き誇り、辺りに甘い匂いを撒き散らしていました。バナナ、コーヒー、タロイモ、ジャックフルーツやパパイヤ、アムラなどの食用の植物の他にも、トーチジンジャーなど花の美しい植物もありました。雨季のある地域に多くみられる、高床式の住居の下には、ニワトリと犬が放し飼いで暮らしていました。


 

 

ハリナシバチが生息しているということ

 

 

ハリナシバチが生息しているということは、農薬を使っていないという証であり、例えばオーガニックのイチゴ栽培では、受粉を助けるためにミツバチを飼育することがあります。

 

ハリナシバチは南米や東南アジアなどの熱帯地域に生息するハリのない蜂で、そのハチミツにはプロポリスが多く含まれており、稀少価値の高いハチミツとして注目されています。味や見た目にも違いがあり、ハリナシバチのハチミツはサラサラとしていて、少し酸味があるのが特徴です。マレーシアやインドネシアでは、収入源として養蜂が行われています。

 

ハチミツは季節によって違う花の蜜を吸うことから香りや味、色に違いがでます。例えば蕎麦の花のハチミツは黒っぽい色をしており、少し苦味を感じました。

 

 

ノンタオ村にて

 

 

ラン科のDendrobium infundibulumに似た種やムラサキモクワンジュ、カカオ、グミなどの植物を見ることができました。

 

 

アティさんのキッチンガーデン

 

 


染色家のアティさんの工房では藍やマンゴーを染色材料として使用しており、家の周りには、キッチンガーデンや染色に使われる植物が植えられていました。将来的には自分たちの手でワタや藍を育て、糸を紡ぎ、織り、服を作るまでのプロセスを一括して行っていきたいということでした。


 

アグロフォレストリーとは

 



単一の種を量産するリスクとしては、気候変動や病害虫に対するリスクを高めると共に、共生している動植物に対しても大きな影響を及ぼし、生物多様性を破壊する行為へと繋がります。そうした中で、伝統的な手法を活かしつつ多種多様な植物を育て続けることの大切さを改めて実感しました。

 

処により、人によりその解釈は違うかもしれませんが、私にとって、アグロフォレストリーとは、人と関わりの深いもの、森の恵みや立地を活かし、自然に敬意を示しながら自然と共に暮らしていく方法なのだと感じました。

 

 

最後に。

 

アカアマコーヒー本店で購入したコーヒーカップの色に意味づけされた素敵な名前で終わりたいと思います。

 

■CHERRY RED︎

コーヒーを愛する人は、その香りや味と同じくらいコーヒーチェリー(コーヒーの実)にも魅了されています。毎年、何十万人もの人々が、この特別な果実の美しさを見に、さまざまなコーヒー産地を訪れます。生産地の人々にとって、コーヒーは自然や多くの生き物を優しく包み込む「生命の木」のような存在です。

 

コーヒーは人間にとって素晴らしい飲み物であるだけでなく、生態系にも恵みを与える木でもあります。豊かな自然の中でよく育ち、花を咲かせればミツバチや昆虫の命を支え、実をつければ鳥やネズミ、コウモリがそれを食べて祝福し、その中の種(コーヒー豆)は虫や人間に楽しみを与えます。

 

この一杯のコーヒーは、「コーヒー」と呼ばれるこの不思議な果実への敬意、そして私たちが飲めるように育ててくれる農家の人々への感謝を込めて生まれました。また、チェリーレッド(Cherry Red)という色は、コーヒーの収穫の季節を象徴しています。

 

一緒にコーヒーを楽しんでくれて、ありがとう。

 (アカアマコーヒータイ版HPより抜粋翻訳)


 


 

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