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ツアーレポート:21歳の羊飼いラドルが暮らすキュンギャム村を訪ねる

9月1日~9日まで、ナマケモノ倶楽部とジュレー・ラダック共催で、「"懐かしい未来"の故郷で、豊かな自然と文化の未来をみつける旅」を開催しました(ツアー詳細はこちら)。

数回に分けて、旅の日記と、貴重なインタビューなどをこの「ナマケモノしんぶん」でシェアしていきます。私たちが実際に目でみて、村に身を置き、人々の話から感じた学び・気づきをみなさんが受け取り、これからのローカリゼーション運動の知のツールとして活用いただければ幸いです。(事務局)

5日目


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キュン・ギャム村で21歳の羊飼いラドルちゃんを訪ねる


 前日より宿泊しているシャラー村のホームステイ先のお部屋で目覚めました。この旅に出発する前は、ラダックという場所で、さらに村でのホームスティと日程表にあり、小屋のようなお家で、床が土のような所に泊まるのかと思い、大丈夫かなぁと心配していたのですが、実際は、お部屋がいくつあるの?というような、私が住んでいる家の数倍の大きさのお家だったことにとても驚きました。


 今日は朝から、別の村に住んでいる羊飼いのラドルちゃん(Tsering Ladol)に会いにいくということで、朝はいつもより早く起き、朝食を食べて7時半くらいにヴァンに乗り込み、みんなで出発しました。ヒマラヤの山々の間をどんどんと進んで行く、車窓からの景色は絶景すぎました!


 走ること1時間ほどで小さなキュン・ギャム村へ到着。そこではラドルちゃんが、はち切れんばかりの笑顔で迎えてくれました。まずは、彼女のお家の中でお話を聞かせてもらいました。何故、高度な教育を受けたにも関わらず、世間では、彼女のような若い世代が好んでは選ばないと言われる、羊飼いという道を選んだのか、羊達とのこれまでの楽しかったことや悲しかったことなどのストーリーのシェアなど。


ツェリン・ラドルさん
ツェリン・ラドルさん

 彼女の発する一つひとつの言葉と、その際に見せてくれる、くるくると変わる表情すべてから、彼女のその仕事への情熱と羊たちへの大きな大きな愛が溢れていて、空間が満たされ、そこにいた私たち全員を感動の渦に包みこんでくれました。彼女の熱意に触れ、みんな、彼女を応援したい!、できることを支援したい!と思ったんだと感じました。それほど、彼女の言葉は愛が溢れ、ピュアなものだったのです。純度が高い言葉ほど、ストレートに胸に響くものはありません。


 私自身も、ここまで強い地球意識を持って行動している、若いながらも力強い存在に、どこまでも広がる未来の可能性を観じて、本当に嬉しくなりました。


 お話の後、お庭の畑を見せてくれて、そこで育てた野菜を採り、近くの川で洗ってその場で切って私たちにご馳走してくれました。その時にもらったニンジンもカブも豆も、全部がすごく美味しくて、美味しくて…!大自然の恵みがふんだんに入って、愛情をたっぷりかけて育った野菜って、こんなにもみずみずしく、美味しいんだということを知ることができました。


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 その後の昼食にいただいた新鮮な牛やヤギのヨーグルトもとても美味しかったです。もちろん、出していただいたお食事も全部♡ そして最後に羊の放牧をする様子を見せてもらってから、そこを後にしました。


 ラドルちゃんが「家族」と呼び、愛してやまない羊たち300頭は、夏の間、毎日山で放牧しています。羊の毛を加工して、なんとか収入にならないか。そして、ラダックの若者たちが、この村で暮らしを組み立てられる。そんな羊飼いの村を目指しています。


標高4200mのキュンギャム村からさらに高度をあげた山に出かけていく羊たち
標高4200mのキュンギャム村からさらに高度をあげた山に出かけていく羊たち

シャラー村の村人たちとの交流会


 午後からはシャラー村に戻り、村のお母さんたちとの交流会へ参加。私たちのためにテントのような場所を準備し、民族衣装で待ってくれていた彼女たちのおもてなしが、とても感動的でした。


 まずは、私たちのグループと村の方たちそれぞれ1人ずつ自己紹介をし、その後、お母さんたちが伝統的な踊りを披露してくれました。そのうち、辻さんやグループの仲間たちもそこに混ざって一緒に踊り出し、それは夜の焚き火を囲んでのキャンプファイヤーでも続きました。


 私は、最初は、寝不足や標高の高さからくる疲れで体調がすぐれなかったため、休みながら参加していたのですが、夜には元気になり、輪の中に入ってしばらく一緒に踊ることができて、楽しめました♪ 村の方たちが準備してくれた夕食も美味しくて、満月に近い、キレイな月の下で、素晴らしい仲間達と、とても幸せな夜を過ごすことができました。


 国や言葉も違えども、心では通じ合える! そして根底ではみんな繋がっている! 改めて、そう感じることが出来た充実の1日でした。今日も朝早くから夜まで、盛りだくさんのスケジュールでした〜。(あきこ)


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