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国策で「いのちの種をまく」森林農業を推進ーメキシコ・トセパンに学ぶ

2018年、2019年と2年続けて来日し、「しあわせの経済」フォーラムに参加をした、パトリシア・モゲルさん。彼女と20年近く交流をもち、森林農業の普及につとめるウィンドファーム代表でナマケモノ倶楽部世話人の中村隆市さんに、パトリシアさんとメキシコで2018年より取り組まれている森林農業プロジェクトの紹介をしていただきました。

 

パトリシアと森林農業

中村隆市

パトリシア・モゲルさんと始めて出会ったのは、21年前1998年のコロンビアでした。 中南米で初めて開催された「国際有機コーヒーセミナー」に招かれた私は、ブラジルのカルロスさんとの「有機コーヒーのフェアトレード」について講演したのですが、私自身がそのセミナーで最も学べた講演がパトリシアさんの「森林農法の重要性」でした。

パトリシアは63歳の生態学者で、世界でも屈指の森林農法研究者であり、長年、先住民のアドバイザーを務めてきた人です。(祖父が先住民です) 今メキシコが国をあげて展開している森林農法の拡大プロジェクトは100万ヘクタール(東京、神奈川、千葉を合わせたより広い面積)で展開されていますが、メキシコ政府がそのプロジェクトのモデルにしているのが創立42年のトセパン協同組合です。パトリシアさんが最も協力してきた先住民ナワット族の協同組合で、現在35,000世帯が加入しています。 今、世界(地球)が抱えている問題に対して国連がSDGs(持続可能な開発目標)を掲げています。 SDGsは、2015年の国連サミットで採択された「貧困や飢餓をなくし、すべての人に健康と福祉を増進し、教育を普及させ、ジェンダー平等を拡大し、安全な水を確保し、不平等をなくし、気候変動に具体的な対策を取り、自然の豊かさを守り、平和と公正を広げる」といった目標ですが、こうした課題の大半をトセパン協同組合は改善してきた実績があるため、メキシコ政府はSDGsを推進するためにトセパンをモデルにしています。(トセパンも政府もここまで来るのに凄まじい歴史があります) そのため、トセパンの元スタッフを昨年12月に大臣に任命し、国策としてトセパンがやってきたことを(森林農法以外も)全国で展開し始めています。さらに、今年5月には、一緒に活動してきたパトリシアの夫ビクトル・トレドも環境大臣に任命されています。 「センブラント・ヴィダ(いのちの種をまく)」と呼ばれている森林農法の拡大プロジェクトは、貧困や飢餓対策になるだけでなく生態系を豊かにし、二酸化炭素を吸収して気候変動(気候危機)対策としても有効なためメキシコ国内に留まらずグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスにも広がり始めています。


>>詳しくはウインドファームHP「風の便り」をどうぞ。


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