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推し友に聞いた! チリのゼロウェイストショップ事情 パン田綾子

「サンティアゴのゼロウェイストショップでバイトしてるんだ!」と言ったのは、チリ人のアリさん。20代の学生で、私の推し友です。南半球にあるチリと日本の時差は12時間。南北に延びる国土では多様な自然が見られ、氷河やペンギンも有名です。過去には軍事政権の圧政に苦しんだ時期もありますが、若くリベラルな大統領による政権が今年誕生し、気候変動への取り組みも始まりました。そんなチリのゼロウェイストショップについて聞いてみました。 



アリさんのバイト先はこちら、Almacén La Nacional。首都サンティアゴにあります。


現在、お店の取扱商品は約300点で、ナッツやシリアル、穀物などをキロ単位で販売。ココナツミルクや豆腐(!)、コンブチャ、蜂蜜も扱っています。売れ筋はクルミやアーモンド、ドライフルーツ、バスマティ米、卵や豆腐にコンブチャ。購入する際はエコバッグや瓶などを持参する方式ですが、店内でバッグを販売しているほか、お客さんが持ち込んだ瓶を無料で使えるようにもなっています。



アリさんがゼロウェイストショップについて知ったのはバイト先のインスタを見たことがきっかけでした。「ゼロウェイストの知名度がチリで広がってきたのはここ2年ほど。チリの人は、自国の自然を誇りにはしているけれど、これまであまり熱心に保全に取り組んでこなかった。若い世代の方が気候変動にも関心が高いと思う」


実際お店の顧客も、近隣に住む~30代が中心(性別に偏りはなし)。子どもに促されて買い物をする少し上の世代も徐々に増えてきているそうです。特段富裕なエリアにあるわけではないものの、収入の高い層が顧客には多いようだとのこと。

創業者・店主のパブロ・ロマンさん

お店ができるまでにはどういう経緯があったのでしょうか? 店主のパブロ・ロマンさんは、小売りなど複数の職を経験してきました。環境問題に関心を持っており、サンティアゴにはなかったゼロウェイストショップについてオンラインで読んだときに、自分でお店を開こうと思いたったそうです。「有機農産物など地域にあるスモール・ビジネスから仕入れた商品をお客さんに紹介しながら販売できることが気に入っています。サステナビリティに貢献できますし、ゼロウェイストに関心を持つ人のコミュニティ作りにも繋がっています」とロマンさん。


2017年の創業以降、2019年の社会変動、そして新型コロナ感染症の流行と、経営が厳しい時期もあったそうですが、現在は軌道に乗ってきています。「近々2店目をオープン予定で、とても楽しみにしています。取扱商品点数も増やしたいですし、より多くのスモール・ビジネスと取引して商品を紹介していこうと思っています。これからゼロウェイストショップを始めたい人がいたら、こう伝えたいです。『サステナビリティに賭けてみましょう。地球の未来は私たちの手にかかっています。あきらめないで続けましょう!』」



Almacén La Nacional店舗情報

ホームページ:https://www.lanacional.cl/

住所:Galvarino Gallardo 1522, Local 108, Providencia, Chile

営業時間:月~金11:00-19:30、土10:00-15:00

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