辻信一2020年9月8日”べてる”で読み解くコロナの時代(1) 辻信一コロナのこの時代というのを三つの特徴で考えることができると思うんです。一つ目は、今まで国境とか民族の違いとか、宗教の違いとかで分断されてきた世界が、いっぺんにコロナに覆われてしまうという、ある種の水平化ですね。僕たちはみな人間として平等に同じ条件の下に置かれ、自然界と否応なしに…
辻信一2020年8月23日こわいのはパニックとワクチン待望論(資料編)これから、ワクチン懐疑論への風当たりは強まる一方だろう。そんな今だからこそ、ナマケモノ倶楽部は、ワクチン全体主義をナマケたいと思うのだ。母里さんの言葉が、単なるワクチンの是非論を超えた、人間のあり方、社会のあり方についての再考を促す議論であることを感じとっていただきたい。
辻信一2020年8月18日コロナ・ウィルスと人肉いちば環境運動家として名高いラッセル・ミッターマイヤー(現在、「GWC(世界野生生物保護)」保護部門最高責任者)の記事が雑誌「世界」8月号に掲載された。霊長類学、生物多様性の研究者でもあるミッターマイヤーならではの視点から書かれた重要な論考だと思うので、その一部を、ここに抜粋させてもら
辻信一2020年8月10日猛暑とコロナ禍の8月ーー崩れゆく”アメリカ” (その2)沈黙したままの彼らは、コロナ禍の世界で浮かび上がった「いのちの選別」、「いのちの価値の格差」、「いのちと経済」など、社会のあり方と人間存在の根本に関わる重大な問いに対しても、なに一つの反応さえ、示さない。下手に発言して失言と批判されることを恐れているのか、その問いの存在にすら気づ