辻信一2020年12月14日菊谷倫彦の言葉 (その2)前回に続き、菊谷さんの本『無名なものの詩(うた)と革命』から、ぼくにとって特に印象深い箇所を抜粋する。本の後半では、後期の吉本に大きな影響を与えた三木成夫の生物学を糧として、菊谷さん自身のエコロジー思想へと進んでいく。読めば読むほど、お会いして、もっとお話したかった、という...
辻信一2020年12月8日健康ってなんだっけ!? (4) グロッセ世津子の言葉グロッセ世津子さんのホームページを見ると、トップの絵に雪が降っている。その雪があの岩手県東和町の家に、庭に、降っている様を想像する。でも世津子さんが、その家にも、庭にも、もういないということが想像できない。 どこであるにせよ、世津子さんはちゃんと居て、いつもの微笑みを浮かべ...
辻信一2020年12月7日「無名なものの詩と革命」 菊谷倫彦の言葉10月11日に永眠された菊谷倫彦さんの『無名なものの詩(うた)と革命』(菊谷文庫、2015)を読み直し、多くを学び直させていただいている。吉本隆明の著作を丹念に、そして敬愛の念をこめて丁寧に読み解き、さらに、孫の世代の読者としてそこから先への展望を開いていく、これは菊谷さん...
辻信一2020年12月5日「ベンチに寝転がって本を読もう」 菊谷倫彦さんのことこの時期によく来る「喪中につき・・・」のハガキ。数日前に聞き覚えのない差出人からの一通が届いた。もしや、と思ったら、やはりそうだった。亡くなったのは菊谷倫彦さんだった。二ヶ月前、まだ42歳という若さだったという。彼と会ったのは7、8年前だったと思う。その出会いについてぼくが...