すこやかさは、ふらふらすること? かわべみゆき



はじめまして。 

不思議な縁でナマケモノ俱楽部と出会い

新参者ながらライターを引き受けることになりました。


ことばを紡ぐことは、心の内を表すこと。

アンテナにひっかかる思いを拾いあげて

丁寧に、じっくりと、文字起こしをして

便りをお届け出来たら、幸いです。


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精神科医 春日武彦氏によると


「健全な想念は、適度に揺らいで

あちらこちらにふらふらするが

病的な想念は一点に固着して動かない。

その可動領域の狭さが妄想の特徴である。」


この春日氏の言葉に、長年私の心の奥底に潜んでいた

「なんかおかしい」という

腑に落ちない思いが閃光のごとく蘇った。


某自動車部品メーカーに勤務していた1985年頃

当時私の所属する営業部長が手書きで作成した

「〇〇年度営業計画」をPCで作表、グラフ化するのが

私の仕事であった。

しかしその数値とグラフが年々右肩上がりで

ほぼ根拠なく、自動的に盛られ続けることに

常々不自然さを感じていた。


今から俯瞰してみると、1985年頃と言えば

高度経済成長の最盛期。

戦後40年の間に、日本経済は世界の頂点に立ち

“made in Japan” は世界に誇るブランドとなった。


米国は対日本貿易赤字を不公平とし

円高が急激に進んだ転換期でもある。


資本主義の基本は、自由競争をベースに

どこまでも拡大路線を目指し

Uターン禁止、直進オンリー。

アップダウンや螺旋のないレールを行く

ジェットコース―ターに乗っかり

まだ見ぬ天国(幻想)を目指すようなものだろうか? 


「栄枯盛衰」「生病老死」「諸行無常」など

先人たちは、端的な言葉で自然の理を表している。

私たち人間も自然の一部であり、春日氏の言葉のように

あちらこちらにふらふらするのが人間であり

健やかさであることに安堵する。


強みをタテ一直線に伸ばすことだけが

成長や進歩ではなく

弱みをヨコへ広げ、裾野を広げることで

豊かさや未知の強さに転換できると

マイノリティーデザインの著者

澤田智洋氏の温かいまなざしにも

多くの人が勇気づけられるだろう。


最後に、弱者に寄り添い

癒しと勇気を与える坂村真民氏のお言葉を紹介し

多様な生き方の豊かさと人間らしさをシェアしたい。


「病気よし、失恋よし、不幸よし、失敗もよし、

泣きながらパンを食うもよし。

大事なことは、そのことを通して

自分を自分らしくしてゆくことだ。

人の痛みのわかる人が、本当の人間なのだ。」


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