今月の slow な人・モノ・コト
『弱さの情報公開ーつなぐー』刊行記念
向谷地生良 & 向谷地宣明 with 辻 信一
行き当たりバッチリ!弱さでつながれ
2023年も残すところあとわずか。北海道日高地方にある「浦河べてるの家」では、べてるショップ開設30周年、4年ぶりの「べてる祭り」対面開催とうれしいニュースが続きました。一方、当事者メンバーたちは、今年も日々、様々なハプニングに遭遇してきました。問題が起こるとみんな生き生き。「それで順調!」は、べてるの名言のひとつです。なんでそんな前向きになれるのか? その秘密に迫ってみませんか?
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『弱さの情報公開ーつなぐー』(くんぷる出版)に
最首悟さんと辻信一さんの「“あいだ”は愛だ」が収められました!
北海道浦河で統合失調症の当事者たちと「苦労」を共に抱えながら暮らしていく、@べてるの家」。代表の向谷地生良さんはじめ、べてるの家に関わる人びとが、べてるのユニークなキャッチコピーのひとつ「弱さの情報公開」を入口に、現代社会の生きづらさ、そして、つながりを取り戻すためには?を語りあった一冊。
1部では試合で喜怒哀楽を表現すると「幼稚」といわれ、勝たないと「価値がない」。そんな中で「弱さの情報公開」でまとまり北京オリンピック出場を決めたカーリング女子ロコソラーレ。吉田知那美選手との「弱さの情報公開」対談で「弱さとは?強さとは」を考える。
2部では「社会からの孤立」からの依存症、そして認知症の「孤独感からの諦め」。孤独と孤立を伴う今の社会における「つながりとは?」をそれぞれの第一人者が考察。(2部構成、全7章)
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『自然農という生きかた』(川口由一+辻 信一)
ゆっくり堂から待望の刊行!
耕さない、草や虫を敵としない、肥料を持ちこまない、を基本とした「自然農」を確立し、学びを求めてくる人に分け隔てなく「自然農という生きかた」を伝え続けてきた川口由一さん(2023年6月逝去)に、ナマケモノ教授こと辻信一さんが、自然農とは何か?、自然農という答えにたどりつくまで、漢方と自立への道について、じっくりお話を伺った対談集。2011年に大月書店より刊行された『自然農という生き方』に、2022年11月、奈良のご自宅を訪ねてのインタビューを収めた、待望の増補改訂版です。
リジェネラティブ(大地再生)農業が世界で注目されるなか、土と向き合い、「いのちの道、人の道、我が道」を追求されてきた川口さんから紡がれる言葉に耳を傾け、自然の理に沿った自然農という生きかたへの道しるべにしてみませんか?
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推薦メッセージが続々と到着! >>特設ページはこちら

この本に出会って私の生き方が変わりました。自然農の畑に立つと自然と自分が謙虚になれる。大安心の心がもてる。川口さんが教えてくださった謙虚さを大切にしながら、大安心の人生を送っていきたいと願っています。
杉田かおる(俳優)

この本によって、自然に沿った美しくシンプルな農業が、新鮮で健康的な食べものを提供するだけでなく、気候変動などの大問題に対しても有効だということを、より多くの人々に知ってもらいたい。
サティシュ・クマール(思想家)

自然農とは、自然に対する敬意と謙虚さをもってその働きを理解し、土壌が栄える手助けをすること。この本によって、川口さんの影響がより多くの人に及び、その貴重な仕事が継続されることを望みます。
デヴィッド・スズキ(生物学者、環境活動家)

江戸時代の農業は自給率100パーセント。天候不良でない限り、飢餓がない社会の実現。同じように「自然農」は必要以上には作りません。今の世界が学び、目覚めなければならない思想です。
田中優子(法政大学名誉教授・前総長)

ロー思想の奥深い「ムダ」の世界を、ナマケモノ教授と一緒にてつがくしてみませんか?
コロナ禍では「不要不急」がひとつのキーワードとなった。また「コスパ」「タイパ」、そんな考え方が日常を侵食している。しかし、要不要とはいったい何だろう。身のまわりのすべてのことを、「役に立つかどうか」「効率がいいかどうか」「払った対価に見合っているかどうか」、そんなモノサシで測ってよいものだろうか。
その価値観で捨てた「ムダ」なもの、それは本当に「ムダ」なのか?誰にとって?何にとって?そもそも「ムダ」で何が悪いのか?「ハチドリのひとしずく」を日本に紹介した著者が「ムダ」を切り口に、暮らし、労働、経済、テクノロジー、人間関係などについて思索する。
>>新刊ご注文はこちら
ナマケモノ教授と一緒に「ムダ活」、してみない!?
ムダのための活動! 本来は生き生きとした活動というものはみな、経済効果とか、生産性とか、効率性とかから見れば、ムダなことばかりだったはず。結果とか成果とかから逆に、その価値を決められるようなものじゃあなかったんです。つまり、結果に縛られない、という意味ではみんな「ムダ活」。
「役に立つ」という呪縛から自分を解き放つようにして、このムダ活を意識してやると、みんな元気になって、今より幸せになるんじゃないか。そんな気がしてます。辻 信一
>>特設ページつくりました。一緒にムダ活しよう!
土が蘇る、人類の希望が蘇る
話題のリジェネラティブ・ムービー
ついに日本上陸
「リジェネラティブ(大地再生)」という世界観と出会い、農業・漁業・牧畜を、そして生き方そのものを転換した人びとに迫るドキュメンタリー映画、『君の根は。大地再生にいどむ人びと』の日本語版が2022年秋に完成、各地での上映会が始まりました。2023年6月現在、220か所で上映会が企画され、延べ5900人の方が参加しています。
誰でも自主上映会を企画して、この希望のメッセージを広めることができます。この映画をツールに大地再生ムーブメントに参画しませんか?
>>映画特設ページはこちら
>>予告編を観る
これは単に農民の運動ではない。地方に住む人も、都会に住む人も、山に住む人も海辺に住む人も、誰もがみな、人間観、自然観、世界観の転換を迫られている。あなた自身が当事者なのだ。辻信一
>>全文を読む「答えはすぐ足元に 映画『君の根は。』に寄せて
新しいことがらをなんでそんなに必死に追いかけなければならないのか。新しく見える物事の中にも、古さや以前からの連続性や不変性を見出す態度を尊びたい。
新プロジェクト「ナマケモノしんぶん」を読んで一緒に考えよう。私はどう暮らしたい?
ナマケモノしんぶん 新着記事
大学での教員生活を終え、時間に余裕ができた辻さん。ナマケモノ倶楽部ウェブサイトにブログを綴っていただけることになりました!スローな思想、世界で起きている問題や話題から考えていることなど、気軽に綴ります。
>>辻信一のブログを読む
新刊案内
『大岩剛一選集 ロスト&ファウンド懐かしい未来の風景と建築』刊行!
建築家、環境運動家として数々の仕事を残してきた大岩剛一氏(2019年4月逝去)の生前の文章が、貴重な写真やイラストとともに、ナマケモノ関連企業のひとつ、ゆっくり堂より出版されます。
高度成長期の都市部で私達が手放してしまった風景と2000年以降のエコロジーへの関心の高まりのなかで、日本の伝統建築技術とあわせたストローベイル工法など、剛一氏が情熱を注いだ「懐かしい未来」への思想と実践が綴られた一冊となりました。後半ではコミュニティデザイナー・山崎亮氏と編者で剛一氏の弟、辻信一との対談も収録されています。
これからの建築とコミュニティ、暮らしのあり方を考えたいすべての人におすすめします!

「日本には「わび」「さび」という美学的な概念がある。(略)まさに「わび」と「さび」には〈エレガント・シンプリシティ〉、簡素で美しい生きかたが表現されている」
ーーサティシュ・クマール(本文より)
85歳を迎えたサティシュの人生の集大成ともいえる彼の生き方の哲学を記した本が、15年近く親交を深め、サティシュに学び続けてきた辻さんの翻訳によりNHK出版より刊行されました!
>>書籍ご注文はこちら
「レイジーマン物語ータイの森で出会った"なまけ者"」
(DVD71分+ブック72ページ、ゆっくり堂)
カレン族の民話のヒーロー、「レイジーマン」が現代に蘇った。中南米の動物ナマケモノに出会ってから25年、ぼくはタイ北部の森で、今度は、自らを“なまけ者”と呼ぶ人間たちと不思議な縁で結ばれ、スローライフの極意を伝授された。ーー辻 信一
少数民族を襲った戦争、麻薬、貧困、自然破壊…。絶望の淵から立ち上がり、カリスマ的な指導者となったジョニとその一家の物語を、足かけ5年をかけて撮影。美しい音楽・映像で綴られるインタビューをぜひご覧ください。ブックは書き下ろしの文章、解説で読み応えあり。

ジョニ家族が営んできた暮らしは僕たちに提案している。自然と共生してレイジーに生きることでその豊かな恵みを与えられ、持続可能な社会を享受できると。
吉岡 淳(カフェスロー代表)

こんな時代だからこそ、「ナマケモノ」という言葉が持つ本当の意義を多くの人と分かち合いたい。
辻井隆行(元パタゴニア日本支社長)

なまけもの=自然の力を受け取る生き方。これ今の社会に一番必要な力なんじゃないかな? そんな気づきを与えてくれます。
谷崎テトラ(京都芸術大学客員教授)

遠い国の、森のなかで生活する、特殊な人たちが発したものだと片付けずに、そこからどんな示唆を見つけ出すのか。そのことが試されている気がする。
山崎亮(コミュニティデザイナー)

「木」は、利他の存在そのもの。森は寺院であり、深い学びの場。カレン族の魂は、そう直感しているようにみえます。
オオタヴィン(映画監督)

あらゆるエレメンツ、あらゆる生命のつながりの中で調和して生きるレイジーマンの哲学!
NOMA(モデル/アーティスト)

“友産友消”とは、友だちが生産したものを、友だちで消費すること。どのくらい仲良しだと“トモダチ”なのか? 友だちどうしの「生産」と「消費」の先に、どんな未来が待っているのか?
まだ定義ははっきりしないけれど、友産友消=トモトモが「なんだか楽しそう!」とひらめいちゃった人たち、すでに実践している人たちの「物語(ストーリー)」から新たなトモトモの関係性が生まれたらいいな。
>>特設ページへ