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フィールドノート:西表島、三世代をつなぐ旅


沖縄の言葉で、ウーマンオブザシー(今秋公開)は、金星さんによると、イトマンアングァ。お願いして特別に着せていただいた、昭子さんが(うちの結婚式の衣装を作っていただいた)真砂三千代さんらと手がけるブランド、真南風のスディナ(八重山の民族衣装)が、パチャに良く似合ってた。


昭子さんが小さい頃は、海の汚染なんて問題はなくて、本当に海は綺麗だった。海に走っては、石ころと珊瑚をいくつか拾って、鍋にいれて煮れば美味しい出汁がとれた。どこの島でも海ざらしが行われてた。昭子さんもおばあちゃんたちの海ざらしのかたわら遊んだ。

でも海が汚れたり、代わりに薬品を使うようになったりと、今は海ざらしはここでしか、行われなくなってしまった。 海ざらしの浜のマングローブは、水を浄化して、酸素を作り出してくれる。





昭子さんは昔、海ざらしをしてたときに、布を落として、海に流してしまった。そこで金星さんと、浜にマングローブを植えて並木をつくり、30年かけて育てた。国土交通省のひとが、2人が作った景色とそこで行われる仕事の風景をみて、日本の次世代につたえたい風景、として認定した。


沖縄ではみんな海から神さまが来ると信じ、そのニライカナイに祈りをささげる。海は、全てをうむ場所。食べものの豊かさも、赤ちゃんがいる羊水も、布もみんな海でうまれる。そんな豊かさの源泉に祈る気持ちを、みんながとりもどしてゆければ、大丈夫。

パチャも、沖に向かって祈る!小さな流れから、波が生まれて、それが大きくなって、崩れて、そして消える。


昭子さんの若い人たちへのメッセージ。自分の居る場所を、どうか、よく知って、深くつながってください。そしたら、海やさまざまな自然は、いつもメッセージを発信し、私たちに教えてくれるから。


海の汚染や基地の問題については....? 海をめぐる問題は、一つの国だけでは解決できない。国境をこえて、世代を超えて、話し合わなくちゃいけない。それを若い人たちとつながってやっていくしかない。

津波のあと、福島県からポストが流れてきて、持ち主を探しに行き、以来、西表島の祭りに招いたりと、文化交流がはじまった。あらゆるきっかけ、みんなが出会い。つながる仕組みが必要。


サーフィンも、それをきっかけに旅をして、世界中の人と出会い、波や、海とつながった暮らしや、人生を分かち合えるスポーツなんだ、とパチャ。布づくりは特別なことではなく、日常にあるもの。赤ちゃんが生まれたらおくるみを、死者にも包む布を織る。暮らしの中にあたりまえにあるもの。


急遽来れなくなってしまった辻信一さんのアドバイスも、昭子さんのお話とおなじ、世代をこえるということ。3世代。昭子さん、私たち(ののこ&ゆりか)、パチャと子どもたちの世代。


沖縄の大きなお墓には、水路の部分がある。子宮の羊水にもどる。昔、海から遭難船が漂着したとき、祖納のひとたちは、手厚くもてなした。そのお礼に、元気になった海外の(もしかして沖縄本土)ひとたちが、帰るまえに、井戸を掘りプレゼントし、村の暮らしが変わった。


そのときの記憶を、祭りとして、繰り返す。海の向こうから来た仲間を受け入れもてなす態度が、世代を超えて伝わる。農民と士族のなかなおりの儀式としてはじまったまつり。プラスティックではないかざぐるま。西表島の草名人のーじに言われて、思い出した。昔一緒に地元の錦糸公園の花壇にある草で何か作ってみるwsして遊んだこと。


2つのシッポのヘビとヤモリは、お守り、どこかでみつけたらしまっておいて、大事なときのお守りとして使う。パチャの干支はアダンの葉で作ったヘビ。御嶽には自然にはえてくる、クバには神さまがおりる。クバのビロウ樹を植えると、悪い神さまも含めて色んなかみさまがくる。


この時期は稲穂が驚くから、楽器を鳴らしたり大きな音をたてない。船がひっくり返るから、うちわであおいだりエアコンもかけない。

レタスにハーブ塩+バルサミコ さきちゃんの、金星さんに何かお願いするときのおしるこ。


photograph by @nonokokameyama

企画 @amithesloth Special Thanks Yurika Watanabe Masutani

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