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キャンドルナイト2020夏至



コロナ・ウィルスによって世界中に、多くの困難、悲しみ、分断が引き起こされました。それは、国境や人種や貧富といった区別をやすやす越えて、手厳しいやり方で、世界中に大きな変化を強いています。まるで、この危機から私たちが何を学び、生み出すのかを試しているとでもいうように。

確かなのは、この危機の中で、私たちが忘れかけていた一つの真理を突きつけられたこと。私たち人類は、すべての生き物たちは、そしてウィルスまでも、

たった一つのこの地球を我が家として、すべてが分かちがたく、つながりあい、依存しあっている、ということ。

イタリアの作家パオロ・ジョルダーノは『コロナの時代の僕ら』の中で、

旧約聖書詩篇の一節を引用しています。

「われらにおのが日を数えることを教えて 知恵の心を得させてください」

そして、今こそこれに習って、

「苦痛な休憩時間としか思えないこんな日々も含めて、僕らは人生のすべての日々を価値あるものにする数え方を学ぶべきなのではないだろうか」と彼は言います。

一人ひとりが日々を大切にする生き方の先に、コロナ危機の向こう側の世界が開けてくるのでしょう。


あれは2001年、新しい千年紀への祈りを込めて、ナマケモノ倶楽部はキャンドルナイトを提唱しました。2003年、様々な市民運動、企業、自治体などが合流して、「100万人のキャンドルナイト」となりました。その年の夏至の日には、「電気を消して スローな夜を」を合言葉に、午後8時に全国の家庭、500万人の人々が消灯しました。間もなく、韓国をはじめ、他の国々へもキャンドルナイト運動は広がってゆきました。

そこには、老若男女、いろんな思いのいろんな人たちがいました。暗闇を楽しんだり、家族や友だちとキャンドルを囲んだりする人たち、

今はなき人を偲んだり、音楽を奏でたり、愛を語り合ったりする人たち、そして、核兵器も原発も戦争もない未来を願う人たち。そこで私たちは、暗闇やキャンドルの灯りを通じてつながりました。そこで紡がれた様々な思いが、言葉が、イメージが、音楽が、私たち自身を、そして私たちがその一部であるこの世界をほんの少しずつ変えてきたのです。

世界が危機によってつなげられてしまった今、私たちは、「こんな世界であってほしい」という、これまで自分の中に封じ込めてきた夢を解き放つための貴重な機会を与えられているのかもしれません。それは苦しみや悲しみによってではなく、思いやりと分かち合いとによってつながる世界です。ジョン・レノンが言った「THE WORLD AS ONE(ひとつとなった世界)」です。

ナマケモノ倶楽部は呼びかけます。

コロナの向こうを 照らす明かり

キャンドルナイト 2020夏至


6月21日(日曜日)夜8時から〜

みんなが、それぞれの場所で、思い思いのやり方で、でんきを消してスローな夜を・・・


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