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公共の力と未来 脱民営化と再公営化 (資料)

PARC(アジア太平洋資料センター)が、「公共の力と未来 世界の脱民営化から学ぶ新しい公共サービス」という貴重な報告書(の日本語抄訳)を公開してくれた。


以下、①この報告の序文、②今回の公開に際してのPARC内田聖子さんからのお知らせを掲載させていただく。


辻信一

 

民営化に対抗する動きは、変革につながる大きな力を生み出している。(再)公営化だ。「(再)公営化」とは、いちど民営化された公共サービスを再び公のもとに取り戻すことと、新たな公共サービスを創出することの両方を指す。


近年、トランスナショナル研究所(TNI)は他の団体と協力し、世界における(再)公営化の取り組みを調査。58カ国、2400以上の自治体で、1400件以上もの成功事例があることを明らかにした。

重要なのは数字だけではない。気候危機、拡大する格差、高まる政情不安などの中で、公共サービスはこれまでになく重要になりつつある。新型コロナウィルス危機もまた、緊急財政や社会保障費の削減、医療サービスの民営化がもたらす破壊的影響を明らかにし、健康かつ危機に強い社会の基盤は、公共サービス及びその従事者によって支えられていることをはっきりとしました。


何年にも及ぶ民営化と緊縮によって、公的な支出は削られ、こうした社会基盤の運営を困難にした。民営化の失敗が明らかになるにつれ、21世紀の公的所有のあり方を再定義する重要な道具として(再)公営化を選択する動きが世界中に広がっている。

調査結果をまとめた今回の書籍では、これまで取り上げてこなかった国やセクターでの(再)公営化の動きを紹介し、その多様性を明らかにする。


エジプトの産業廃棄物処理事業から、チリの民衆のための公共薬局、雇用創出しつつ住民の生活の質も向上させた米国の地方自治体によるブロードバンドインターネット供給まで、それぞれの(再)公営化事例には、個別具体的な挑戦の物語があった。


市民団体、労働組合、そして地方行政が一丸となって、社会のあらゆるレベルにおいて民主的な公的所有を拡大していくためのモデルを作り、コミュニティー主体かつ気候危機にも対応できる公共サービスを生み出そうと新しい道を切り開いている。

このレポートは「Future is Public – Toward Democratic Ownership of Public Services」という本の抄訳である。15章からなるこの本は(再)公営化をめぐる困難やチャンス、結果なと、世界中で取り組まれているさまざまな挑戦を紹介している。


https://www.tni.org/en/futureispublic

世界各地の(再)公営化に関する本調査の対象となった事例は、2019年10月末時点で1408件。集められたデータは、17の団体みなが協力して得たものであり、22人の調査員が文献やインターネットなどを利用してデータの裏付けをとった。調査手法について詳しく知りたい場合は、本の序文および付記を参照されたい。


(再)公営化事例のデータベースには下記よりアクセス可能。

https://publicfutures.org

このデータべースはグラスゴー大学との協力で構築された。新しい事例や情報も随時追加される。

編集および連絡先: トランスナショナル研究所 岸本聡子 (satoko@tni.org)

もしくは Lavinia Steinfort (l.steinfort@tni.org)

デザイナー: Karen Paalman 校正: Ann Doherty 翻訳: 小池菜採

トランスナショナル研究所(TNI)は、公正かつ民主的で、持続可能な社会を目指す国際的な研究・アドボカシー団体である。過去40年に渡り、社会運動、研究者、政策立案者をつなげるユニークな役割を担ってきた。

 

調査によれば、58か国、2400以上の自治体で、1400件以上もの再公営化の成功事例があることが明らかになっています。

日本ではこうした潮流に逆行するような民営化の動きが水道や医療など私たちの暮らしに不可欠な分野で進んでいます。この報告書を多くの方と共有し、コロナ禍の下で求められる公共の力を再定義し、各地の運動に役立てていただきたいと思います。


●公共の力と未来ー世界の脱民営化から学ぶ新しい公共サービス (原題:Future is public―toward democratic ownership of public services)

編集:岸本聡子(TNI)、翻訳: 小池菜採

★日本語ダウンロードはこちら(無料) ★報告書紹介ページはこちら(英語)

https://futureispublic.org/ なお7月19日には、この調査および報告書の編集を担った岸本聡子さんが、PARCオンライン・シンポジウム「コロナ/気候危機からの回復 地域から始まるグリーン・リカバリー&ミュニシパリズム」に登壇されます。



お話いただくのは、まさにこの報告書の内容で、「公共の力を取り戻す!―世界の自治体で進む再公営化」です。世界の公共サービス再公営化の最前線の動きをじっくり聞けるまたとない機会です。ぜひご参加ください!

 

★オンライン・シンポジウム★ コロナ/気候危機からの回復 地域から始まるグリーン・リカバリー&ミュニシパリズム https://ssl.parc-jp.org/e/html/products/detail.php?product_id=130 ●日時:2020年7月19日(日)15:00-18:20 ●参加費:一般1000円、25歳以下&生活困窮者の方は無料     定員400名(先着順、複数機器による接続は極力ご遠慮ください) ●使用システム:オンラインミーティングシステムZOOM ※Zoomの使用にあたってはプライバシーと安全性に配慮して行います 【第1部】これが世界の潮流だ!コロナ禍からの再生をめざして コロナ時代を生きるビジョン-グリーン・リカバリー最前線 井田徹治さん(ジャーナリスト) 公共の力を取り戻す!-世界の自治体で進む再公営化 岸本聡子さん(TNI) ディスカッション&質疑応答 【第2部】持続可能なコミュニティへの変革―各地からの報告 (1)市民共有財としての公共サービスを-金沢市のガス事業民営化から 森一敏(金沢市議) (2)農と食を地域で循環させる!―学校給食を地元産有機米に変えたまち 鮫田晋(千葉県いすみ市農林課) (3)市民の手でエネルギー政策を変える―地域自立をめざす会津電力 佐藤彌右衛門(会津電力株式会社 取締役会長) (4)世界に広がる「気候非常事態宣言」自治体のネットワーク 漢人明子(緑の党東京都本部共同代表/元小金井市議会議員) 第1部・第2部の報告者でのパネルディスカッション&質疑応答 コメンテーター:大江正章(PARC共同代表)※予定 コーディネーター:内田聖子(PARC共同代表) ★詳細・お申込 https://ssl.parc-jp.org/e/html/products/detail.php?product_id=130 【主催・お申込】 特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC) 〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル3F TEL.03-5209-3455 FAX.03-5209-3453 E-mail: office@parc-jp.org http://www.parc-jp.org/

 


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