巻頭コラム37

皆さん、こんにちわ。辻信一です。

6月ですね。 ビルマのサイクロン災害とその後の状況は深刻です。ぼくが数回訪れているエーヤワディ河口地域が壊滅的な被害を受けました。「マングローブ植林行動計画(アクトマン)」の仲間たちがすぐに現地入りして、報告してくれましたが、ぼくたちの活動しているマングローブ地域の人的被害は住民の6,7割が消えたとも言われるエーヤワディ対岸の地域に比べて、かなり軽くすんだようで、これがマングローブ林の存在と関係するのかどうか、今後調査が行われるようです。

アクトマン代表の向後元彦さんが義捐金を届けに今月ビルマへ向かいます。あの、限りなくやさしくて、貧しくとも幸せそうな人々の顔が浮かびます。あの地域に、スマトラ沖大地震のときに向後さんはじめ仲間や学生たちと居合わせたこと、そしてマングローブの森のおかげで(とぼくは信じている)、津波の被害をまぬがれたことを忘れません。

中国四川の大地震後の余震で今も被害が増え続け、核放射物質が紛失している最中に、六ヶ所村の真下に活断層という報道がなされたのは衝撃的でした。 一方、ふたつの大災害の報道が静かになるのに代わって、マスコミは、とってつけたような「アフリカブーム」ですね。「アフリカを新たな成長の起爆剤に」(福田発言)とか、政財界、著名人による投資と援助の大合唱、おまけに「緑の革命」という言葉がまた亡霊のように戻ってきている。「経済成長センター」中国にかげりが見えると、今度はアフリカ?!

ぼくにとってうれしいニュースは、韓国のBBB闘争(ボイコット・ブッシュ・ビーフ――勝手にぼくがそう呼んでいるだけ)の盛り上がり。今日の新聞にも10万人抗議集会の記事がある。 ニュースといえば、最近のナマクラMLの皆さんのメールは、ほんとうに面白い。携帯基地局を不許可にする判決、ゴミ拾い登山、タスマニア、スローベリーフィールド、 平和の火のキャンドルナイト、高尾山、ロッカショ、ゆっくり村、そして9条・・・、いろいろな場所と分野で、新しい文化の胎動を感じます。行く先々で、ぼくもナマクラのカルチャークリエイター(誰かがこの言葉使ってましたね)に出会えるのでうれしいです。

5月が終わってしまった。ぼくにとっては早かったです。おとといは亡くなったばかりのぼくの母臣華(みか)の87回目の誕生日。今、彼女の遺作絵画展を、新生カフェスローで開催すべく準備をしています。 6月21日〜7月6日 臣華遺作展「リベルタンゴ―旅立ちまでの18ヶ月」@カフェスロー国分寺 来日中のアンニャ一家の活躍もすばらしい。

タスマニアの原生林破壊に対するキャンペーンでは、アンニャとナマクラの仲間たちが他のNGOと組んで、オーストラリア政府や製紙企業とわたりあい、それが国会での川田龍平議員の質問へとつながった。アンニャは日本滞在を当初の予定より一週間延ばし、今月16日のカフェスローのプレオープニングまでいてくれることになりました。

アンニャの友人でもあり、ナマクラにとって大切な仲間であるカルロス・ソリージャが間もなくやって来ますね。ぼくも再会を楽しみにしています。

そうそう、5月30日はゴミゼロの日でしたし、6月4日はたしか虫歯予防デー。6月08、09日はムノーヤクの日、6月10日はムテンカ・デーです。つまり、ノージャンクフード、ノーファストフード、ノーコンビニの日ですよ。ナマケモノにとっては実にナマケ甲斐のある月ですね。そして、6月は電気を、そして原発をナマケるキャンドルナイトの季節、今年は、6月21日〜7月7日。洞爺湖サミットで世界の耳目が集まる今年、そのサミットの始まるときまで思い切って延長しました。環境省もそれに合わせてやるようです。
平和の火でキャンドルナイトを、という提案が出ていますね。ぜひ、ナマクラもこの動きにつながりたいものです。

一日早く、6月20日には、ナマクラ共催のキャンドルナイトをぼくの地元、横浜戸塚の善了寺というお寺で開きます。これは、この寺の住職で、ナマクラ会員でもある成田さんやぼくの学生たち、地元商店街の方々と一緒に始めた、「カフェ・デラ・テラ(Cafe dela Terra)」というムーブメントの一環でもあります。カフェスロー、BeGoodCafe、アースデイマーケット、べてるの家などの良き伝統から学びながら、ユニークで面白いものをつくっていきたいと思います。全国7万ヵ寺へとひろげるべく(大風呂敷ですが)、ナマクラもこのムーブメントを担っていければ、と・・・^^;11日夜にはその善了寺に、カルロスを招いて、囲む会をやります。

21日、22日には恒例のGeshiFes。すごい顔ぶれのようです。地元でキャンドルナイトのイベントをやる人は、よかったらぜひ、「100万人のキャンドルナイト」へ登録してください。

洞爺湖サミットはぼくは興味がありませんが、そっちの方角へ向けてすでに動いているアースキャラバンや、直前に行われる先住民サミットには注目!思えば、G8とは、世界をこんなにめちゃくちゃな場所にした、最も責任の重い8つの国の首脳の集まりです。その人たちが、これからの世界をどうするかを決めるって?! 

ぼくはH8を提案したい。世界でGNH、つまり幸せ度が高いほうの8つの国の首脳に集まってもらって、どうすれば世界中がもっと幸せになれるか、を話し合ってもらうんです。

先住民サミットにぼくは賛同人としてこういうメッセージを送りました。
「世界を崖っぷちまで連れてきてしまった8つの強大な国の代表が、アイヌモシリ、人間たちの住む静かな大地に集う。それに先立つ先住民族サミットがG8の迷える魂を、よき途へと導いてくれますように。」というわけで、皆さんにとって、6月が幸せな月となりますように。

辻信一