ウォン・ウィンツァン

2020年04月14日

追悼:C.W.ニコルさんとナマケモノ運動(後編)

2018年夏至、ニコルズBarでカウンターに立つニコルさん

ナチュラリスト、作家として活躍、長野県黒姫に「アファンの森」をつくり、森づくりを通して、子どもたちの未来、そして地域再生へと想いを紡いでいたC.W.ニコルさんが、4月3日、79歳で永眠されました。
2018年6月22日、23日に横浜戸塚で開催されたキャンドルナイト夏至でのニコルさんの言葉をみなさんと一緒に振り返ることで、少しでもニコルさんに恩返しできたらと思います。
(前編はこちら

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学生チームで企画制作したキャンドルナイト2018夏至ポスター。
テーマは「We the Forest, Forest in Me」

キャンドルナイトにニコルさんをお迎えして

2018年6月22日(金)、横浜市戸塚に400年続く浄土真宗本願寺派善了寺本堂にて、「キャンドルナイト夏至2018」が開催されました。辻信一ゼミ3年生たちが考えたテーマは、「We the Forest, Forest in Me-私たちにとって森とは?」。

黒姫からアファンの森の活動に取り組むC.W.ニコルさん、北海道二風谷(にぶたに)でアイヌ民族として森の再生に取り組む貝澤耕一さん、パタゴニア日本支社長(当時)の辻井隆行さん、音楽に瞑想のピアニストとして国内外で活躍されるウォン・ウィンツァンさんをお迎えしました。(イベント概要はこちら

対談もとても深い内容だったのでまた別の機会にシェアしたいと思いますが、ここではニコルさんの言葉を中心にみなさんと分かち合いたいと思います。

辻さんと明治学院大学のゼミ生たち
成田住職による平和法要

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木は、光に向かってお祈りをしている

ニコルさんの特別メッセージ

ニコル:森がなかったら文明はないですね。山があって、森があって、いい水がある。今の私にとって森は癒しの場所です。

ある老人に言われたんです。「見てごらん。木はみんな、光に向かってお祈りをしている。」その光の力をいただいて、人間は酸素を吸って生活をし、材木をつくって海に繰り出している。ぼくは森がすべてだと思います。

辻:ニコルさんの「日本を愛している」という確信ていうのかな、ゆるぎない言葉を聞くと、本当に心を揺さぶられます。そのときの日本は森の国なわけです。

ニコル:日本に何種類の木があるか知ってますか?
アメリカ全体でもともと490種類。日本は少なく見ても1300種。日本はこんなにも森の多様性が豊かなんです。

辻:気候変動でこれからどうなるかわからないけれど、この国は、それをレジリアンスで、 しなやかな強さで乗り切っていく潜在的な力をもっている、そういう恵まれた国ということですね。 

ニコル:ぼくは開発じたいは反対じゃないです。ただ、開発が自然と文化を壊すならば、それは建設ではなく「破壊」ではないかと思います。

森をイメージしたキャンドルアート

自然との遊び方がわからない子どもが増えている

ニコル: Children needs to play、子どもは遊ばないとダメ。子どものとき、森とどのくらい深い関係を作れるかがとても大事です。今、西洋では子どもたちの「自然欠乏症候群」が心配されています。自然との遊び方がわからない子どもが多い。

辻:さっきニコルさんが言われた自然欠乏症候群ですが、世界中でこの言葉が大事なキーワードになっているのに、日本ではなぜかこの言葉がぜんぜん広まらないですね。

ニコル:どういう症状がでるかというと、まず、子どもがすぐキレる。友達が作れない。よく泣く、騒ぐ、転ぶ。転ぶとケガをする。大人になると、判断力が遅い、鈍い。友達ができない。いちばん悪いことに恋愛ができない。

辻:人を愛することができない。 いま現代文明が、いちばん基本的なところから崩れているな、と思います。森を破壊することは、ぼくたち自身を破壊することになってる。

でも逆に、ニコルさんがやっているように、森を育てれば、「森が我々を育ててくれる」ということですね。

進行役をつとめる辻信一さん(左)
戸塚で農作業に取り組む学生たちのブース

私たちは木登りというDNAを持っている!

ニコル:木登りを研究して博士になった私の友人、ジョン・ギャスライトは、木登りをしている子どもは、すごく落ち着いて安心感がある子と言います。これは、ぼく自身も子どもの頃、木登りをして感じたことです。あまりに上りすぎると、アドレナリンが入って興奮しちゃうけど。

自然の中にいると、人間の脳はα状態になります。とくに背後を大きな木とかテントに守られていると、人の話をよく聞くことができる。焚火を見ていたり、小川の音を聴くともう、ほっとしますね。私たちには木登りや自然とともにありたいというDNAがあるんです。

辻:今日のタイトル「Forest in Me」は 学生たちが考えてくれたんですけど、森は我々の中にまだある、そこに希望があるということですね。

消灯後のキャンドルトーク
ウォン・ウィンツァンさんによる、キャンドルナイトコンサート

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2日目夜は、ニコル’sBAR開催!

翌土曜日も雨のなか、キャンドルナイトトークとマルシェが開催され、夜には、辻さんたってのリクエストで「ニコル’sBAR」が一晩限りでオープンしました。そこで伺ったニコルさんのお話も素晴らしいので、前編・後編に続く番外編として、お伝えします。ご期待ください。

2018年06月10日

【プログラム】 6/22(金)、23(土):キャンドルナイト夏至


◆プログラム

6月22日(金)

17時 境内にてマルシェopen
地元戸塚をはじめ鎌倉・湘南からのこだわりのパンや軽食、
学生さんの国際協力活動のブースをぜひお楽しみください。

17時半、本堂開場
18時平和法要、開会あいさつ
18時20分 We the Forest, Forest in Me 私たちにとって、森とは?
トーク:CWニコル、貝澤耕一、辻井隆行
聞き手:辻信一with明治学院大学国際学部大岩ゼミ)

20時半  キャンドルナイトコンサート 演奏:ウォン・ウィンツァン(シンセサイザー)
21時 閉会あいさつ

*境内でのマルシェは17時~20時まで開催。
*境内では、学生たちによるキャンドルアートも登場します。今年はなにかな?お楽しみに!


6月23日(土)

13時 境内にてマルシェopen、本堂開場
地元戸塚をはじめ鎌倉・湘南からのこだわりのパンや軽食、
学生さんの国際協力活動のブースをぜひお楽しみください。

13時半~ 貝澤耕一さんトーク「アイヌの森をまもり、伝える~チコロナイの取り組み」
15時半~ 舩田クラーセンさやかさんトーク
「わたしたちの食・たね・森のこと
〜日本・ドイツ・ブラジル・モザンビークそして世界のつながりと断絶と」
17時半~ 辻井隆行さんトーク「パタゴニアが考える責任あるビジネス」

18時  バー・ニコルズopen(カフェゆっくり堂)
ニコルさんプロデュースのアファンの森の青山椒がはいったクラフト・ジンをお出しします!
19時~ ニコルさんトーク「森の恵みとクラフトマンシップ」(仮)
21時 閉会

イラスト:堀としかず


■ゲストプロフィール

CWニコル 22日トーク、23日夜バーゲスト(19:00-20:30)
1940年、英国ウェールズ生まれ。作家、ナチュラリスト。17才でカナダへ渡り、カナダ水産調査局北極生物研究所の技官、環境局の環境問題緊急対策官やエチオピアのシミエン山岳国立公園の公園長など世界各地で環境保護活動を行う。1980年から長野県在住。84年から荒れ果てた里山を購入し「アファンの森」と名付け、森の再生活動を始める。2005年、英国エリザベス女王陛下より名誉大映勲章を賜る。2011年、「アファンの森」が日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録。
一般社団法人CWニコル アファンの森財団 http://www.afan.or.jp/

貝澤耕一 22日トーク、23日午後トーク(13:30-14:30)
1946年、北海道二風谷生まれ・在住。アイヌ民族の復権運動に尽力した父・貝澤正(故人)氏、アイヌ民族で初の国会議員となった萱野茂氏(故人)と二風谷ダム開発計画に異を唱え、土地の強制収用をめぐり、裁判で闘った(1997年結審)。日本の開拓の歴史の中で失われてきたアイヌ本来の森を取り戻そうと、1994年、NPO法人ナショナルトラスト・チコロナイ(アイヌ語で「私たちの沢」の意)を設立。代表理事として森の再生と文化継承に取り組む。「平成25年度アイヌ文化奨励賞」受賞。
NPO法人ナショナルトラスト・チコロナイ https://blog.goo.ne.jp/cikornay

辻井隆行 22日トーク、23日午後トーク(17:30-18:30)
パタゴニア日本支社長。1968年東京生まれ。会社員を経て、早稲田大学大学院社会科学研究科修士課程修了。1999年、パートタイムスタッフとしてパタゴニア東京・渋谷ストア勤務。2000年に正社員として鎌倉ストアに入店後、マーケティング、卸売り部門などを経て09年より現職。趣味は、シーカヤック、スノーボード、サーフィン、読書。2014年より、長崎県の石木ダム建設計画見直しを求める活動(ishikigawa.jp)を通じて、市民による民主主義の重要性を訴える。
パタゴニア日本支社 http://www.patagonia.jp/home/

ウォン・ウィンツァン 22日演奏
透“瞑想のピアニスト”として世界に多くのファンをもつ作曲家・ピアニスト。NHK「にっぽん紀行」Eテレ「こころの時代」テーマ音楽でも知られる。19歳からジャズ、フュージョンなどを演奏。1987年、瞑想の体験を通して自己の音楽の在り方を確信し、90年より即興演奏を中心にした独自のスタイルでピアノソロ活動を開始、“瞑想のピアニスト”と呼ばれる。サトワミュージック主宰。最新盤「光を世界へ ~Yes All Yes~」は初めて作詞も手がけた平和へのメッセージソング。
サトワミュージック http://www.satowa-music.com/

舩田クラーセンさやか 23日午後トーク(15:30-16:30)
京都府生まれ。国際関係学博士。東京外国語大学教員(2004-15年)を経て、現在、明治学院大学国際平和研究研究所研究員。大学時代から世界を放浪するとともに、さまざまな社会活動に関わる。2011年の原発事故を契機に、エネルギーと食・農の課題を中心に据え、日本と世界(欧米・アフリカ・中南米)の市民社会・学術界を繋ぐ活動を行っている。主著に『モザンビーク解放闘争史』(御茶の水書房、2007年)、編著に『アフリカ学入門』(明石書店、2010年)。
ホームページ http://www.tufs.ac.jp/ts/society/africa/


<イベント概要>

日時:2018年6月22日(金)17時半開場、18時~21時
6月23日(土)13時半~21時

会場:善了寺(本堂、境内、カフェゆっくり堂)
(JR戸塚駅東口より徒歩7分)

参加費:恩送り(このような場が次も続きますようにと、みなさまのお志をお願いしております)

お申込: info@sloth.gr.jp まで、お名前、人数、ひとことを添えてお申込みください。

主催:100万人のキャンドルナイト夏至実行委員会
(NPOカフェ・デラ・テラ、明治学院大学国際学部辻ゼミ、ナマケモノ倶楽部)

共催:とつか宿駅前商店会、善了寺

2018年06月08日

6/22(金)、23(土):キャンドルナイト夏至~We the Forest, Forest in Me

イラスト:堀としかず

でんきを消してスローな夜を。を合言葉にはじまった「100万人のキャンドルナイト」ムーブメント。環境省や自治体、そして多くの草の根のグループ・個人が「わたしもやろう!」と企画をして、多いときには500万人がそれぞれの地域で、同じ時間にでんきを消し、真っ暗ななか、あるいはキャンドルのなか、平和や希望、愛を思い、祈ってきました。

2018年夏至、私たちは今年も呼びかけます。

でんきを消して、スローな夜を。
そして、私たちの中にある森を想おう。

22日(金)、23日(土)の二日間。プログラムはこちら!
ゲストには、ナチュラリストで作家のCWニコルさん、北海道日高地方二風谷でアイヌ民族として森づくりにとりくむ貝澤耕一さん、パタゴニア日本支社長の辻井隆行さん、アフリカ研究者の舩田クラーセンさやかさんと豪華な顔ぶれです。

また、22日のキャンドルナイトライブには、瞑想のピアニスト、ウォン・ウィンツァンさんがシンセサイザーで演奏してくださいます。

境内・カフェではマルシェも展開、ぜひ両日足をお運びください。

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日時:2018年6月22日(金)18時~21時、23日(土)13時半~21時

会場:善了寺(本堂、境内、カフェゆっくり堂)
(JR戸塚駅東口より徒歩7分)

参加費:恩送り(このような場が次も続きますようにと、みなさまのお志をお願いしております)

プログラム:
22日(金)夜トーク(CWニコルさん)、キャンドルナイトライブ(ウォン・ウィンツァンさん)。マルシェ同時開催
23日(土)午後トーク(貝澤耕一さん、舩田クラーセンさやかさん、辻井隆行さん)
マルシェ同時開催
夜バー(CWニコルさん、辻信一さん)

お申込: info@sloth.gr.jp まで、お名前、人数、ひとことを添えてお申込みください。

主催:100万人のキャンドルナイト夏至実行委員会
(NPOカフェ・デラ・テラ、明治学院大学国際学部辻ゼミ、ナマケモノ倶楽部)

共催:とつか宿駅前商店会、善了寺

2018年02月21日

3/9(金)平和のキャンドルナイト ポスト3・11を生きる 縁とローカル

今年も、3月11日が巡ってきます。
7年前の東日本大震災に想いをよせる平和法要とトーク、ピアノ生演奏で時を一緒に過ごしませんか?

犠牲にあわれたいのちたち、今なお、ふるさとに帰りたくても帰れない方々に心を寄せながら、ともに祈り、どう生きるか、どう生かされていくか、その中での豊かさ、幸せ、ローカルについて考えてみませんか?

ゲストには、インターネット寺院「彼岸寺」でも活躍する神谷町光明寺僧侶の松本紹圭さん。聞き手には辻信一さんと善了寺住職の成田智信さん。音楽はマインドフルなピアノ演奏家、ウォン・ウィンツァンさんをお迎えしてのキャンドルナイト。ぜひお越しください。

カフェでは、イベント限定のフード、お飲み物をご用意してお待ちしています。

日時:2018年3月9日(金)18時半開場、19時~21時

参加費:恩送り(このような場が次回も続いていくよう、みなさまのお志をお願いしています)

会場:善了寺本堂(JR戸塚駅より徒歩8分)

ゲスト:松本紹圭さん(未来の住職塾 塾長 光明寺僧侶)
    ウォン・ウィンツァンさん(ピアニスト)

聞き手:辻信一(文化人類学者、カフェゆっくり堂店主)
    成田智信(善了寺住職)

お申込み: info@cafedelaterra.orgまで、お名前、人数、ひとことを添えてお申込みください。

主催:NPOカフェ・デラ・テラ、ナマケモノ倶楽部

協力:カフェゆっくり堂

ゲストプロフィール

松本紹圭(まつもとしょうけい)さん

1979年北海道生まれ。本名、圭介。東京大学文学部哲学科を卒業後、浄土真宗本願寺派の僧侶となる。2010年にインドに留学し、Indian School of BusinessでMBAを取得。帰国後、お寺の経営を指南する「未来の住職塾」を立ち上げる。2013年には世界経済フォーラム(ダボス会議)のYoung Global Leaderに選出された。近著に「お寺の教科書−未来の住職塾が開く、これからのお寺の100年−」がある。
あわせてお読みください。eduviewより
「住職の学校」に見るニッチ教育の可能性〜松本紹圭氏に聞く
http://eduview.jp/?p=950

ウォン・ウィンツァンさん

超越意識で透明な音色を奏で、静寂な空間を創りだす “瞑想のピアニスト”。
NHK「にっぽん紀行」「目撃!にっぽん」 Eテレ「こころの時代」テーマ音楽でも知られるピアニスト、作曲家。1949年神戸生まれ、東京育ち。19歳からジャズ、フュージョンなどを演奏。70年代には “ブラウン・ライス” のキーボーディストとして全米ツアー。1987年、瞑想の体験を通して自己の音楽の在り方を確信し、90年より即興演奏を中心にした独自のスタイルでピアノソロ活動を開始、“瞑想のピアニスト”と呼ばれる。サトワミュージック主宰。最新盤「光を世界へ ~Yes All Yes~」は初めて作詞も手がけた平和へのメッセージソング。Podcast番組「ムーントーク・カフェ」金曜夜7時、好評配信中。

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