この本はサブタイトルが―誰も知らない震災対策―です。浜岡で原発震災が起きたとき「どうやって、どこへ逃げたらいいか?」という防災マニュアルを詳しく書きました。真面目に取り組むほどどこへも逃げられないことが明らかになってくるはずです。
日本の地震防災対策は先進国の中でも最高レベルです。ところが、この地震大国に55機も存在する原発への防災対策とリンクしていないところに大きな問題があります。地震防災マニュアルで原発災害は想定されず、原発防災マニュアルで地震災害は想定されていません。
いつ来てもおかしくない「東海大地震」が起こったとき、震源の真上に建つ浜岡原発がもたらす災害ははかりしれません。浜岡原発から放射能が解放されたら、浜岡の風下に位置する横浜や東京など首都圏は6〜8時間で放射能に汚染されるでしょう。これは静岡の問題だけではなく首都圏に暮らすみなさんの問題なのです。
世界中で直下巨大地震の直撃を政府が予測している原発は他にありません。防災管理対策をしっかりしようという視点に立てば、浜岡原発は今すぐ止めようという話になるはずです。全国署名運動には、京セラ名誉会長の稲盛和夫さんや音楽家の坂本龍一さんなど多くの賛同を頂き、これまで87万人の方が「浜岡原発をとめてほしい」と意思表示をしています。
MINAMATA(熊本県水俣市)は、日本の高度経済成長が生み出した最大の公害として世界中にその名が知られています。また、今、ROKKASHO(青森県六ヶ所村)の再処理工場の危険性を世界に知らしめるための活動が、坂本龍一さんの呼びかけにより急展開で広がっています。私たちもHAMAOKAを静岡から東京、そして世界へと発信することで、浜岡原発をとめる力につなげたいと思っています。
■ 原発震災を防ぐ全国署名: http://www.geocities.jp/genpatusinsai/
■ ストップ浜岡: http://www.stop-hamaoka.com/ |