ナマケモノ倶楽部へ入れていただいた。腕力があって、頭のデカイ猿族から腕力のないナマケモノへ、あるいは母系の象へと、われわれは進化したい。ぼくたち人類はまだこの惑星に登場して20万年。彼らはその何倍も、生態系を壊さずに生きてきた。今生きている生物のそれぞれが、実は進化の頂点にいるのであって、決してわれわれ人類が進化の頂点にいるわけではないのだ。それはわれわれの知恵がまだ足らずに、まわりの生態系をどんどん壊しているのを見れば分かる。われわれ人類は実は知性が足りないのだ。あるいは、まだ幼年期に生きているのだ。20世紀の後半になってやっと、それがおぼろげながら認識できるようになってきた。今、われわれがナマケモノや象や他のたくさんの生物のように進化できるか、このまま人間の作り出したヴァーチャルなお金という価値のために、環境を破壊し続けて他の生物も道連れに滅亡するか、分かれ目にさしかかっている。
坂本龍一
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エクアドル産のカブヤ水筒ホルダーをかける
辻信一(左)と坂本龍一さん |
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