アメリカの大学生が果たすべき環境への責任
Severn Cullis-Suzuki(セヴァン・カリス=スズキ)
これは私たちアメリカの大学生たちによる共同声明です。
今、大人としての一歩を踏み出し始めている私たちの世代は、目の前に開かれようとしている未来をどのようなものにするかについて、決断を迫られています。
アメリカ合州国の人口は世界の5%にも満たないのに、世界のエネルギー使用量の40%を消費し、世界中の自動車の30%を走らせています。その結果、一国で、全世界の排出する二酸化素のうちの20%を排出しています。この国が、地球環境にとって一番大きな重荷になってしまっていることは明らかです。私たちのライフスタイルは、地球や、そこに住む人々の健康を損なうことと引き換えに成り立っているのです。
世界で一番工業化され、豊かで、強大な権力を持つ国の学生として、私たちはいくつかのことを認めることから始めたいと思います。まず、特権というものにはいつも責任が伴うということを。次に私は、西暦2002年の大学生として、地球には限られた資源しかないことを認めます。私は、他ならぬこの私の日々の行動が、良い方にも悪い方にも、そして現在から未来にわたって、地域コミュニティーそしてグローバル・コミュニティーに影響を及ぼさずにはいないことを認めます。そして私は信じています。経済やGDPの無限の成長は、人間の豊かさや幸せの増大を意味しないということを。
今ここに私は、よりよい未来のために自分にできることをしていくことを誓います。
私は環境に対する自分の責任を引き受け、持続可能な発展という原則を、自分の生活の中で実践しようと思います。それは自分に対する次のような約束です。
- ひとつ、自分を成り立たせている命の循環を敬い、大切にし、生態系の和を守ること。
A 身の回りや地域の自然環境に目を向けよう。
B 自然資源や生態系を保全する動きを応援しよう。
C 人間と自然界に悪影響を与える製品を買わないようにしよう。
D 全ての命に思いやりをもって接するようにしよう。そしてそうする人々を応援しよう。
- ひとつ、民主主義と社会的公正と平和の文化をつくること。
A 社会、政治、環境をめぐる国際問題について学び、それらがどう相互に関連しているかを理解しよう。
B 新鮮できれいな空気と水に対する人間の基本的な権利を認めよう。
C 社会活動や選挙を通じて自分の声を社会に届けよう。
D すべての人の言論の自由を尊重しよう。
E 非暴力で問題を解決しようとする動きを応援しよう。
F 自分の職場で、社会や自然への負荷を最小限とするために働きかけよう。
G 資金を投資する際には、社会と環境に対する責任を自覚しよう。
- ひとつ、資源の消費を控え、環境への負荷を減らすこと。
A いらないものを買う衝動をおさえ、買ったときの環境と社会への影響を考えよう。
B 出すゴミの量を減らそう。
C 水のムダ使いはやめよう。
D リサイクルしよう。また、可能な限りリサイクルまたはリユースされた製品を買おう。
E 徒歩で、インライン・スケートで、自転車で、または電車などの公共の乗り物で移動しよう。車にのるならなるべく乗り合いで、または交代で。
F モノがどこでどんなふうに作られているかを学び、人や自然に害のない生産の技術を応援しよう。
G 地元で、持続可能な方法でつくられた食べ物を選ぼう。
私たちはまた、上の世代の人々や、私たちのビジョンを支持し助言をくれる立場にある人たちにもお願いします。どうか、私たちに手をさしのべてください。未来の人々が私たちのことを「社会をかえりみぬエゴと浪費の世代」として記憶するなんてことがないように。ともに、私たちの「今」をつくっていきましょう。
この文章が、地球憲章や他の様々な改革のための宣言と共に、私たちアメリカの学生の思いを世界中に伝えてくれることを望みます。今、私たちが責任をもった行動をとれば、未来の学生たちは私たちの時代を、思いやりのある生き方と思いきった変革の時代として思い起こしてくれることになるでしょう。
(原文:英文。翻訳:ナマケモノ倶楽部)
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